2月の徳目「禅定静寂」
2024.02.01
「禅定」とは、心身ともに落ち着いた状態であり、「静寂」とは、穏やかな心。
保育の言葉で言うと、情緒が安定した状態をさすのだと思います。
子どもは、泣く・騒ぐ・喧嘩をするのが当たり前で、また、長時間の集団生活の中で、心を落ち着かせることはなかなか難しいのでは?と思われますが、保育環境の構成によっては、それらを保障することができるのではないかと考え、環境構成を行っています。

子どもたちは、「閉所」、「高所」が大好きです。築山の頂上や土管のトンネルの中でボーっとしたり、室内の木枠の中にブロック等を持ち込み一人の空間で遊びに集中したり、押し入れの暗所でままごと遊びを展開するなど、子どもに「閉所」や「高所」の「場」や「空間」を提供することで、遊びの展開が広がり自分の居場所作りにもなっています。

そのような「場」、「空間」が、子どもの情緒が安定し、穏やかな心を取り戻すことにつながるのではないかと、子どもの姿を通して感じています。
また、子どもの情緒の安定には、私たち大人の情緒の安定が欠かせません。情緒が安定すれば、笑顔になります。この大人の笑顔が、子どもが心身ともに健やかに育つ要因の一つになると考えます。
子どもや大人の情緒の安定は、子育ての出発点でもあり、最終目標でもあると思います。